「パートナーを家族としてしか見られない」 セックスレスの解消方法

性の悩みって、オープンに話せる場所はまだまだ少ない。
迷えるレディーに向けた、ラブライフアドバイザー・OliviAさんのお悩み相談コーナーです。今回は、セックスレスの相談。

ご相談

「同棲2年目なのですが、彼を男性として見られなくなってしまいました。家族というか、お兄ちゃんのようで、ハグはできるけどそれ以上は気持ちが萎えてできません。ディープキスも、すごく勇気が必要です。どうすれば良いのでしょうか？」（32歳女性）

「彼を男性（性的な存在）として見られなくなった」というご相談ですね。実は、このお悩み、セックスレスで悩む方の多くが口にすることなんです。
悩んでいるのは、あなただけじゃないですよ。一緒に解決法を探っていきましょう。

セックスレスになるきっかけで多いのが、「同棲」です。
一緒に住み始めて関係性に安定感が出てくる一方、格好つけていない家での姿を見せることが増えます。お互いさまなのですが、オシャレをしてデートしていた頃と比べて、トキメキやムラムラは減ってしまうのはある程度は仕方ないでしょう。
この時期を乗り越えられるかどうかが、その後のふたりの関係性に大きく影響します。

まずは、スキンシップを見直してみましょう。
相談者さんが彼としているスキンシップを確認すると、「ハグはできる」「ディープキスはすごく勇気が必要」ということですね。
セックスレスの定義は、「特別な事情がないにも関わらず、1ヵ月以上セクシュアル・コンタクトがない状態」とされています。

「セクシュアル（性的）・コンタクト（接触）」って聞き慣れない言葉ですよね。「恋人（夫婦）だからこそするスキンシップ」だと思ってください。
ハグは、「親子間でもできるスキンシップ」なので、セクシュアル・コンタクトに入りません。ディープキスは、セクシュアル・コンタクトです。ほかには、「裸で抱き合う」「ペッティング（性器の愛撫）」などがセクシュアル・コンタクトです。

セックスレスが深刻化すると、パートナーからのスキンシップが「生理的に無理！」になり、いっさい受け付けなくなる方もいます。そこまでくると、解決はかなり難しくなるんです。
相談者さんは、ディープキスは勇気が必要だけど「できる」ということなので安心しました。

動物行動学者のデズモンド・モリスというひとが、“別れないカップルはセックスに至るまでに十分な時間をかけて段階的にスキンシップを親密にしていく”と発見しました。
これを「親密さの12段階」といいます。
ファーストステップは、「パートナーを見る（視界に入れる）」ところから始まります。
そこから「見つめ合う」「会話をする」「手を繋ぐ」「腕を肩にまわす」「腰を抱く」「キス」「頭をなでる」「手で体を撫でる」「胸を口で愛撫する」「性器を愛撫する」「性交」と最終的にセックスに繋がります。 セックスレスを解消しようと焦っていると、この手順を踏まずに一気にセックスに飛び級しようとしがちです。何とかセックスできたとしても、気持ちがついていけず、逆に嫌悪感が増してしまうことも…！彼との関係を本気で立て直したいなら、初心に戻って、この親密さを築くステップを順番にやり直してみることをオススメします。

加えて、「彼を性的な目で見る」トレーニングも効果的です。
具体的には、外で待ち合わせてデートをする。付き合い始めのころの写真を見返す。さらに踏み込むなら、映画のラブシーンの俳優を彼に置き換えて観る。マスターベーションをするときに彼とのセックスを想像してみることも良いでしょう。

「性的な存在としてお互いを認め合う」って、努力なしにはできないことなんですよ。
日々の積み重ねでお互いの性的な魅力を引き出すこともできるし、逆に性的なことに蓋をしてしまうこともできます。

彼とのあいだにセックスがないと何が問題なのか？
彼はどう思っているのか？
相談者さんはどうしたいのか？

セックスの問題を見て見ぬふりをして同棲から結婚に踏み切るカップルもいますが、そのままセックスレスが深刻化してしまうケースが多いのが現実です。
セックスはパートナーシップを築くうえで大事なことです。
この機会にじっくりと向き合ってみてくださいね。
ふたりの関係が良い方向に向かいますように！