「気持ちいい」に、貪欲に

「AVは気軽なストレス解消法のひとつ」SILK LABO牧野江里さんに聞く、女性向けAVのいろは

「AVは気軽なストレス解消法のひとつ」SILK LABO牧野江里さんに聞く、女性向けAVのいろは

寂しくてちょっぴりムラムラする夜に、ひとりでこっそり気持ちよくなりたいこともありますよね。そんな女性たちのために、昨今ではインテリアと見紛うセルフプレジャーグッズのほか、女性向けAVまで登場しています。

ただし、興味はあってもなかなか手が出にくいもの。特に男性向けAVに抵抗感の強い女性にとっては、女性向けと謳っていてもAVに高いハードルを感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は女性向けAVを提供する株式会社シルクラボ代表取締役の牧野江里(まきのえり)さんにインタビュー。「家族にバレないの?」という素朴な質問からオススメのAVの選び方・楽しみ方まで、女性向けAVのいろはを教えてもらってきました。

きちんとコンドームを着けるシーンも!女性向けAVならではのこだわりが満載

――直球の質問で恐縮なのですが、SILK LABOさんのAVを観る方の目的はやはり性欲の解消、なのでしょうか?

牧野:もちろんAVを観てオナニーをしてスカッとしていただく方が多いんですが、オナニーをしないとおっしゃる方も多いんですよ。

――えっ!AVを観ているのにオナニーをしないんですか!?

―― 牧野:そうそう。疲れたときに見る「癒し動物動画」みたいな感覚みたいですよ。「今日も推しが頑張ってる」って。

当初は私たちも男性向けのAV同様にオナニーに特化したオカズのつもりで作ろうとしていたんですけど、そういうスッキリ感って電マとかバイブとかで解決できるじゃないですか。だから、SILK LABOのAVでは、セックスの前振りやロマンチックで胸キュンなシチュエーションを大事にしていて、女性のファンタジーを具現化した作品に仕上げているんです。

世の中の女性たちは少女漫画を読んで恋やセックスに夢を見ながらお育ちになったのに、いざ男性と交際をしていく中でいろんな戦いを繰り広げて「こんなはずじゃなかった」と思っている方も多いじゃないですか。AVを作っている側の私たちも「こんな男いねぇよ」って言いながら作ってますしね(笑)。でも、だからこそ、日常生活ではなかなか満たされない女性たちに寄り添うAVでありたいと思っています。

――男性のファンタジーがあるなら女性のファンタジーもあっていいですよね。視聴している女性からもらった喜びの声やうれしかったエピソードなどはありますか?

牧野:昔よくあったのは「セックスがあまり好きじゃなかったけどSILK LABOのAVを観て目覚めた」という方ですね。そのうちのひとりの方は『anan』のセックス特集の付録のDVDを観てから考えが変わって、「セックスレスだった旦那さんと歩み寄ってみようかな」と一度トライして以来、ヤリまくりだそうです。

反響で多かったのは「男性がゴム着けてくれるなんてやさしい」という感想ですね。男性向けAVではゴムを着けるシーンがカットされているだけで実際はゴムを装着して撮影しているので、私たちとしてもゴムは当たり前だという認識があったわけですよ。「世の中の一般男性はどれだけゴムを着けてくれていないんだ」ってびっくりしましたし、その点に関してはSILK LABOの作品がファンタジーでなく、現実になると良いんですけどね。

あとは、AVを観ることで自分はどんなシチュエーションにムラムラするのかを男性とのセックス以外で知れるっていうのもメリットのひとつかもしれないです。「UNDRESS」というレーベルでは、3Pや不倫などなかなか経験できない激しいシチュエーションも、AVを通して経験できるので。

――確かに、3Pは興味はあってもなかなか経験できないからAVで“予行練習”できるのは良さそう…。

牧野:とは言え、不倫が好きだと思っても、SILK LABOの不倫は良いところしか撮ってないので。現実には訴訟や大変なことがたくさんあるのでやめていただいて、不倫願望はAVでのみ満たしていただけたらなと思います(笑)。

迷ったらまずはここから! AV初心者向けおすすめコンテンツと選び方

――色々とお話いただいて、読者の皆さんもAVに前のめりになっているかと思います。牧野さんが特にオススメしたい初心者向けの作品はありますか?

牧野:SILK LABOにはレーベルが4つあって「COCOON」「SILK」「UNDRESS 」「Bodytalk」に分かれているのですが、最も初心者向けなのはCOCOONですね。COCOONはなんと、モザイクがないんですよ。

――モザイクがないのに初心者向けなんですか?

牧野:局部をそもそも映していないんですよ。コップや家具などで隠しているので、ピンク映画や映画のラブシーンの尺を長めに撮った動画、というイメージですかね。それから、痛そうなことや怖いことはできるだけ削いで作っているので安心して観ていただけるかと思います。

激しいシーンを見ると過去の痛かった手マンを思い出して興ざめしてしまう女性もけっこういるので、エロメンの皆さんにも、現場にある“まんこクッション(笑)”を指し示しながら「まんこはやさしく扱ってください」と説明していますね。

――観る方のことを考えた演技指導までしっかりされているんですね。初心者向けのCOCOONの中から作品を選ぶにはどうしたら良いでしょうか?

▲初めてのAV選びが好きな俳優さん選びから

牧野:まずは好きな俳優さんを選ぶところから始めるのがオススメです。好みじゃない男のセックスを見たところで、あまり楽しくないじゃないですか。なので、顔や雰囲気を含めた好きな男選びから始めてみてほしいですね。

――ありがとうございます。最後に、AVを見てみたいけどなかなか一歩を踏み出せない女性にメッセージをお願いします。

牧野:AVだと思うとハードルが高いと思うんですけど、私たち作り手も、そこら辺を歩いている普通の熟女ですし、気負わず一歩を踏み出してほしいですね。

リフレッシュという観点で言えば、バッティングセンターに行くのも、サウナに行くのも、AVを観るのも一緒ですよ。そうしたストレス解消法のひとつとして楽しんでもらえるといいのかなと思います。

佐々木ののか(文筆家・ライター)

プロフィール

佐々木ののか(文筆家・ライター)

「家族と性愛」をメインテーマにしたエッセイや取材記事の執筆が生業。そのほか映像の構成執筆や映画・演劇のアフタートーク登壇、アパレルの制作など、ジャンルを越境して自由に活動している。